2020.03.31

美容と健康

今こそ、守る力を高める。“免疫ビタミン“

細菌やウイルス……健康への不安が大きい今こそ、「マクロファージ」の出番です。

二段構えの免疫システムが毎日の健康を守る

「健康を維持するには、免疫力を上げることが大切」という言葉をよく耳にします。これには、マクロファージという細胞が大きく貢献しているのをご存知ですか?

そもそも免疫は、生まれつき備わっている「自然免疫」と、後天的に成熟する「獲得免疫」の二段構えのシステムでできています。

このマクロファージが存在する自然免疫は、いわば第一段階の防御ライン。体中を常にパトロールし、細菌などの異物を素早く排除。そして、異物情報を獲得免疫に伝達しているのです。

マクロファージは脳や筋肉、骨など全身に存在し、細菌の侵入を防ぐだけでなく臓器や器官の働きの維持や修復・再生をサポートしたり、免疫バランスのコントロールを司ったりと、健康を維持する上で重要な役割を担っています。

つまり、マクロファージが正常に機能しているかどうかで、私たちの健康状態は大きく左右されるといっても過言ではないのです。


ところが、マクロファージはとても繊細な細胞で、その働きは加齢やストレスなどで簡単に弱くなってしまいます。

健康な体を維持するには、常にこのマクロファージの働きを最大限に引き出せるような体のケアが大切なのです。

※自然免疫応用技研(株)の研究レポートより作成




新潟薬科大学の稲川裕之教授。免疫研究の第一人者であり、中でもマクロファージに関する研究に精力的に取り組まれているとのことです。

各界の研究者が着目! 免疫システムの救世主「LPS」

そんな中、「マクロファージを活性化させることが明らかになっている成分があります」と語るのは新潟薬科大学の稲川裕之教授。

経済産業省認可の研究組織である自然免疫制御技術研究組合の研究開発本部長を務めるなど、第一線で活躍する稲川教授が研究を進める成分こそが「大学や『自然免疫制御技術研究組合』を中心に研究が進められているLPS(リポポリサッカライド)です」。


LPSは主に土壌に含まれる菌由来の成分で、野菜や穀類に多く含まれています。

ですが、土壌がアスファルトで覆われ、農薬等によって土壌の菌が減少した現代は、以前よりもLPSを摂取することが難しくなっているといいます。

その結果、マクロファージの働きが低下して免疫システム全体のバランスが崩れ、様々な健康トラブルが生まれやすくなっていると考えられているのです。




健康を維持してくれるマクロファージが、常に万全の状態で働くためにLPSは欠かせません。

“免疫ビタミン®”LPSでマクロファージ活性化!

そんなLPSのことを、「私たちは“免疫ビタミン”と説明しています」と語る稲川教授。

ビタミンは人が生きていく上で必要なものですが、体内では作り出すことができない成分。そのため、食材などから補給する必要があります。

LPSもまさにこの定義に当てはまるために、この呼び名がついたというのです。

「マクロファージが正常に働き、免疫システムがうまく動いている状態。つまり、健康で元気な体を維持するためには、LPSを取り入れることがとても重要です。土や、自然豊かな環境で育った食材が少なくなってしまった現代。健康への不安を抱える方こそ、意識的にサプリメント等でLPSを補う重要性が高まっています」。

免疫システムの最前線で感染防御の重役を果たすなど、健康の維持に不可欠なマクロファージ。

マクロファージが常に万全の状態で働くためにも、LPSを意識して摂取することを心掛けましょう。


<2018年 新春号 Vol.39 19-20ページ掲載>




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