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マイケア畑から 出張版 小さな街が農業を変える

「マイケア畑から」初の出張版は、マイケアも直面する“ある問題”にスポットを当てます。

農家さんの高齢化は社会問題に

唐突ですが、みなさんは日本の農家の平均年齢をご存知ですか?

平成29年度の調査によると、農家の平均年齢は「66.7歳」。なんと、日本の農家の3分の2が65歳以上との調査結果※が出ています。

このように農業の高齢化が叫ばれて久しい昨今、後継ぎ不足は深刻な社会問題となっています。

もちろん私たちマイケアにとっても、無関係ではありません。

各商品の原料を作っている生産者さんの中からも、「後継ぎがいないため、廃業を考えている」という声をお聞きし、解決に向けて頭を悩ませているのです。


そんな中、若者が農業に取り組み、成功しているモデルとなっている街があるといいます。

その街の名前は、福岡県豊前市。私たちは若者の農業が成功した秘密を探るため、マイケア畑のある那須を飛び出し、遠く九州の地へと向かいました。

※農林水産省『平成29年農業構造動態調査』より



福岡県豊前市の後藤元秀(ごとうもとひで)市長は、自ら畑に出たり、街の農家さんと情報交換をすることもあるそう。

先人の知恵から新しい農業を

「豊前の街へ、ようこそいらっしゃいました」

笑顔で迎えてくださったのは、後藤元秀市長。

普段から農業専門紙を愛読しており、街の農家の方々からも一目置かれる存在です。だからこそ、農家の高齢化には頭を悩ませていたそうです。


「街の農家の平均年齢は70歳超。後継ぎを増やすためには、“稼いで暮せる”というものにしていかなければなりません。それを叶えるためにはどうすればいいかと、農家の方々と話し合った結果、先人たちの農業を見直すことにしたんです」

化成肥料がなかった頃から農業をしてきた先人たちは、野菜本来の力を引き出す農法に長けていました。

そうすることで、環境に負担をかけず、天候の変化に負けない〝強くて、安心して口にできる野菜〟を栽培していたのです。

「先人たちの農法に新しい知識を加えることで、若い人でも稼げる農業を築き上げられる。そう自信を持った私たちが、目をつけたのが『液肥(液体肥料)』だったんです」



豊前市の農家である熊谷さんご夫婦のサトイモの巨大さには仰天!大きな葉で太陽をいっぱい浴びたサトイモは栄養満点です。

液肥と行政の力で農業を変える

『液肥』は、成分が植物に吸収されやすいため、効果が早く現れ、初心者でも扱いやすいという特長を持っています。

そこで豊前市では、先人たちが行ったように、自然の中に存在するものを使って、野菜を安定して栽培できるような液肥を開発。

しかし、野菜を作るだけでは、稼げる農業にはなりえません。安全で美味しい野菜を、安売りすることなく出荷できるように――。

これまで以上に国や行政が支援していくことが大切だと後藤市長は語ります。


「若い農家の方々が、自然に優しい液肥農法に踏み出してくれました。今度は私たちが頑張る時です。地方行政が支援することで、農業に取り組む若者を支えていこうと動いています。若い人には、改善をしていくための勢いがある。“豊前市から、日本の農業を変える”という目標を持って、若者と一緒に取り組んでいます」

人口2万人の小さな街から、日本の農業が変わる日も、そう遠くないかもしれません。


<2018年 春号 Vol.40 11-12ページ掲載>


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