2020.03.09

災害に備える

水を備えよう

1人あたり1日3リットル×3日分。これを家族の人数分備えるのが目安です。

飲料水の備蓄の目安は1人1日3リットル

大規模な災害が起きると様々なライフラインが寸断され、不自由な生活を余儀なくされます。その中でも、一番に大きな影響を与えるのが水道です。

人間の体の半分以上は水でできているため、生命の維持には水が欠かせません。どのくらいの量を、どのように備蓄しておくと良いか把握し、もしもの時に備えてしっかりと準備しましょう。

まず、飲料水の備蓄の目安量は、1日3リットル(大人1人)と言われています。これは、排泄や呼気などで1日に体から排出される水分量が2.5リットルというところから来ています。

また災害時、各家庭に水が行き渡るようになるまで数日かそれ以上かかることがあるため、最低でも3日間分を用意します。

いつもとは違った環境の中、少しでもリラックスできるように、水以外にも好きなジュースやお茶など飲み慣れているものを備蓄しておくのもおすすめです。


飲料水とは別に、生活用水の備えも大切です。

私たちは日々トイレや洗濯、入浴などで1人平均約300リットルもの生活用水を使っていると言われ、そのすべてを備蓄するのは簡単なことではありません。

とはいえ、日頃から風呂の水を捨てずに貯めておく、空いたペットボトルを活用するなどの工夫をするだけでも役立ちます。

それに加えて、水をできるだけ使わずに過ごすために、除菌シートや水のいらないシャンプーなどを備えておくのも良いでしょう。

【備え方のコツ】
・分散して保管する
大量の水を1ヵ所に保管するのはなかなか至難の業。また保管場所が被害を受けた時のリスクを考え、分散して保管するのがおすすめです。

できるだけ目に見えるところに置いて、賞味期限切れや使い忘れも防ぎましょう。

・ローリングストック法で常に新鮮なものを備蓄
普段飲む水と備蓄用を分けず、飲んだ分を都度補充し一定の量を常にストックしておく「ローリングストック法」がおすすめ。

常に新鮮な水を確保でき、高価な長期保存用の水を買う必要がありません。




もしもの時のための保存水には、誰でも飲みやすく吸収率の高い軟水がおすすめです。

備える水の選び方

市販のミネラルウォーターには一般的に「軟水」「硬水」の2種類があります。

これらはカルシウムやマグネシウムといったミネラルの含有率によって分けられていて、日本の水は約80%が軟水です。

備蓄に向いているのは、私たち日本人が飲み慣れていて、かつ吸収率が高く水分補給に適した軟水。ミネラル量が多い硬水は、薬を飲むと成分に悪影響を及ぼすことがあったり、乳児の腎臓に負担をかけてしまうことがあるため、注意が必要です。


しかし何より大切なのは、「飲み慣れている水を備蓄する」ということです。

ストレスのかかりやすい災害時に飲むものだからこそ、日頃から慣れ親しんだものを備えたいですね。




熱中症対策や風邪予防に有効な「経口補水液」。災害時など入手が難しい時でも、簡単に作ることができます。

素早く水分を補給!「経口補水液」の作り方

塩分やブドウ糖を水分と一緒に摂ることで普通の水よりも吸収が早く、効率的に水分を摂取できる「経口補水液」。

ご家庭でも簡単に作ることが出来るので、「もしも」に備えて作ってみましょう。


■簡易経口補水液作り方■
材料(500mlペットボトル1本分)
水……500ml
砂糖……15g(スティックシュガー5本または大さじ1.5杯)
食塩……1.5g(ふたつまみ)
※レモン汁……あれば少々

作り方
1 砂糖、食塩を水によく溶かす。
2 あればレモン汁を少々入れると、爽やかな風味で飲みやすくなります。

※ご家庭で作った簡易経口補水液は、雑菌の繁殖などを防ぐため、その日のうちに飲み切ることをおすすめします。




普段何気なく使っている水も、改めて見てみるとどれほど欠かせない存在かが分かってきます。

「もしも」の時、少しでも落ち着いて行動するためにも、しっかりとした備えを心がけたいですね。




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