2020.03.31

災害に備える

食べ慣れた主食《ご飯・パン》を備えよう

体を動かすエネルギー源となるごはんやパンなどの炭水化物は、非常時においても必要不可欠です。

非常時こそ“食べ慣れたもの”で心に栄養を

非常時、普段の生活とは違う状況に置かれると、心にも体にもストレスがかかりやすくなります。そこで大切にしたいのが「食事」です。

中でも普段食べ慣れているものや充実した食事は、体への栄養補給はもちろんのこと、ホッと気持ちを落ち着かせ、心も満たしてくれるでしょう。
近年、備蓄用の食品はどんどん進化し多様化していますが、「普段通りの食事」を再現するために積極的に備えたいのが、主食である“ご飯”と“パン”です。

栄養面から見ても、ご飯やパンといった糖質は、体を動かしたり頭を使う上で重要なエネルギー源になります。そして糖質を摂り血糖値を安定させることは、心を落ち着かせ、プラスの感情を生み出すことにも繋がります。

今回は、美味しくて非常時にも食べやすいご飯とパンの備蓄食を紹介します。




「アルファ米」や「冷凍ご飯」を活用すれば、火を使えない非常時でも簡単に美味しいご飯を食べられます。

お湯で簡単調理 ご飯の備蓄

日本人の約7割が「毎日お米を食べる」と答えたデータがあるほど、日本人の主食の代表、ご飯。最も食べ慣れているこの主食は、非常時こそ体と心の両方に活力を与えてくれます。

そこでまず備えておきたいのが、火を使わずに食べられる備蓄食“アルファ米”。
生米のとき、デンプンは消化されにくい「ベータ化」という状態にあります。
これに水分を加え加熱することでデンプンが「アルファ化」し、消化されやすくなります。この「アルファ化」した状態から再度水分を抜いたのが「アルファ米」です。

調理はとても簡単。アルファ米を1.5倍の量の水に浸し、水なら約60分、お湯なら15分待つだけで炊いた状態のごはんに戻せます。

また、「冷凍ごはん」も立派な備蓄食になります。炊きたてのご飯は冷凍しておけば1ヵ月程度持つため、日頃の食事でも活用しながら、食べた分だけ新しく備蓄して一定量をストックします。食べる時はお湯などをかけると簡単に調理が可能です。

これらと一緒に、好きな味のふりかけや、普段食べているカレーなどのレトルト食品も備蓄しておくと、レパートリーが増え、毎日飽きずに食べられるのでおすすめです。




近年目覚ましい進化を遂げている「缶入りパン」。長期間、美味しくふわふわなまま保存が可能です。

便利で美味しい“缶入りパン”

調理せずにそのまま食べられ、素早くエネルギー源となるパンは、非常時の主食としても優秀です。

以前は固いビスケット状のものが主流でしたが、技術の進歩や企業努力などにより出来たての柔らかさ、美味しさのまま長期間保存ができるものが続々と登場。
生地を缶に詰め、そのまま焼き上げることで保存性や美味しさを追求した「缶入りパン」は、防災食としてのみならず海上自衛隊への導入や宇宙食として採用されるなど、幅広い分野で活用されていると言います。

焼きたてのパンの香りは、非常時に減退しがちな食欲を掻き立ててくれるかも知れませんね。

体だけでなく心の健康を保つ上でも、食は大きな役割を果たしてくれます。「普段食べ慣れているもの」をキーワードに、非常食、備蓄食を見直してみてはいかがでしょうか。




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