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寒い冬、熱い想いが湯を沸かす

各温泉共同浴場は利用者の減少により経営が困難に。一方、愛好家たちの力を借りて新たな運営に踏み切ったのが寿温泉だ。体も心もほぐれる、地元自慢の共同浴場を訪ねた。

温泉好きと地元の人が支える『寿温泉』

深夜22時過ぎ、大分県別府市にある寿温泉の浴室では、ものものしい音が響き渡る。営業終了後、温泉道名人会の佐藤正敏さん(写真右)が浴槽を高圧洗浄機で掃除する音だ。

真冬でも裸足で行うが、洗い終わる頃には汗だくになる大仕事。

別府市内の共同浴場は利用者の減少により、現在は全盛期の半分ほどしか残っていない。

明治から記録が残るこの寿温泉も、番台の方の引退により廃業の危機を迎えていたところを、佐藤さんら別府温泉の愛好家によって結成される名人会が支えた。


翌日、寿温泉を訪れるとやわらかな弾き語りが聞こえてきた。ギターの発表会に向けて練習をしているのは、本日番台を務める名人会の杉山ルミさん(写真右から3番目)。

名人会は番台に担当時間中を勉強や読書に活用することを勧めている。

「別府には温泉の魅力に惹かれて移り住みました。住めば住むほど温かさがわかる素敵な町ですよ」と、ルミさん。毎日顔を合わすと知り合いになり、自然と挨拶が飛び交う。

しかし、基本的に名人会が番台を務めるのは13時から。朝8時の開店直後、番台を担当するのは地元の方だ。

寿温泉は温泉好きと、地元の人との協力で成り立つ新しい運営の形なのだ。



いつも時間に入りに来た近所の八坂さん(写真右)。ルミさんとの話に花が咲く。

湯の熱の刺激がたまらない

夕刻、日が傾いてくると、急に冷え込んでくる。海に面した別府の町は風が強く、案外寒いのだ。

「せっかくだから温まっていったら」というルミさんのお言葉に甘えてお湯をいただくことにした。


寿温泉の湯は婦人病に効果がある「子宝の湯」として愛されてきた大変縁起の良い湯だ。

白い桶ですくうと湯が鉄分でうっすら黄色がかっている。そしてこの寿温泉、大変熱い。この寿温泉は50℃の源泉を、利用する方の好みで調整できるのだ。


先に湯に浸かっていた別府ッ子が言うには「気持ちがいいのは、つま先を入れ怖気づくくらいの温度」。

体を洗い、「アチチ」とたっぷりかけ湯をし、いざ。片足を沈めればジリジリと肌を焼かれるような熱。しかし、この刺激がたまらない!

「そんなに無理しなくてもいいよ」と、地元の方が親切に水を足してくれたが、1分も浸かれば首から下が真っ赤になってしまった。

これで翌日の朝までほっかほか。湯冷めもしないというから、別府の温泉おそるべし。



寿温泉の泉質は炭酸水素塩泉。薄い黄色がかった湯で、鉄っぽい香りが。熱~い湯に浸かれば、気分は極楽。

『よその家のお風呂を借りるつもりで』

それにしても何人も利用したにも関わらず、きれいなお湯であることに驚いた。その疑問に佐藤さんが答える。

「寿温泉は地元の方にとっての「自分のお風呂」なので、みなさん大変きれいに使います。市外の方には『よその家のお風呂を借りるつもりで使ってください』と伝えていますよ」。

佐藤さん自身も別府に移り住んだ一人だが、だからこそ感じる魅力もあるという。

「シャイだけど、一度懐に入ってしまえば心を解いて接してくれるのが別府の人のいいところ。基本的に人が好きなんです。知らない人どうしでも裸の付き合いができる温かさがあるのも温泉の魅力。苦労は多いですが、残していけるよう努力したいです」と力強く語ってくれた。


湧出量日本一の大分県では、今日もこんこんと湯が湧き出る。北風に冷えた体を芯から温めてくれる温泉は極楽そのもの。

しかし、温泉は天然資源ではなく、地元の方とそれを支える温泉愛好家たちの熱い想いによって沸いているのだ。


○寿温泉○
〒874-0943 大分県別府市楠町11-15
0977-80-1599
朝8時~22時まで営業
地元の方は100円、市外の方は200円で入浴できる。


<2019年 新春号 Vol.43 19-22ページ掲載>



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