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春、鯉のぼりはふるさとの空を泳ぐ

悠然と空を泳ぐ「鯉のぼり」。今回は手染めの鯉のぼり作る伝統文化が息づく岐阜県郡上市を訪れた。

浅い春の風物詩「鯉のぼりの寒さらし」

いまは珍しくなった手染めの鯉のぼりである、“郡上本染の鯉のぼり”に会いに、岐阜県郡上(ぐじょう)市を訪れたのは2月。

どか雪が降る中での、水温はわずか3度ほど。
上流に向かって泳ぐように、清流に身をさらす鯉のぼりの色が雪に映えている。

「冷たい水が生地を引き締め、染物の色を鮮やかにします。郡上本染(ぐじょうほんぞめ)の鯉のぼりには清らかな水が欠かせません」
そう語るのは、渡辺一吉(わたなべかずよし)さん。
郡上本染の鯉のぼりをてがける、紺屋(こうや)である「渡辺染物店」の15代目となる職人さんだ。

渡辺さんがてがける鯉のぼりは、郡上本染の手法の一つであるカチン染によるもの。
カチン染は染料に大豆のしぼり汁を混ぜ合わせることで、染料の定着をよくする。

鯉のぼりの輪郭線をになう白線は、色づけ前の生地に「餅糊」で線をえがき定着させてつくる。
糊置きのあと、色づけをへて、この餅糊を水につけて洗い落とす工程が「寒ざらし」というわけだ。


「雨が降り、川がにごれば中止です。せっかくの鯉のぼりを汚すわけにはいきませんから」と、渡辺さん。

身近な道具で染物に触れれば、大人になって思い出す

渡辺さんに連れられて、川に入っていくのは八幡小学校の元気な子どもたち。
伝統に触れる学習として、手作り鯉のぼりに挑戦したのだ。

「冷たいね」と話しながら、餅糊を落とす作業でつかうのは家庭用のおたま。

「身近な道具を使って染物に触れることで、大人になってから思い出すこともあるでしょう」と、渡辺さんは語る。
渡辺さん自身も、子どもの頃から染物に慣れ親しんでいたとのこと。

「鯉のぼりの思い出」をきくと「忙しい時期やから、手伝いをした記憶しかない(笑)。でも自分の鯉のぼりは父がつくってくれたようで写真が残っています。岐阜市に向かって国道を走ると、自分の家の鯉のぼりがいくつも上がっているのがみえました。うれしくてね、声をだして数えていたのを覚えてますよ」と、話してくれた。


子どもたちのてがけた鯉のぼりは、渡辺染物店にて縫製され、春にはふるさとの空を泳ぎます。

郡上の川と人の想いがあってこその文化

ふるさと学習のさいご、渡辺さんは「寒ざらしは郡上の美しい川と、ささえてくれる人たちの想いがあってこその文化です。子どもたちが大人になったとき、このふるさとの光景を覚えていてほしい」と語っていた。

「染めは道具が1割、腕が1割あとの8割は天候次第」とは渡辺さんの父、庄吉さんの言葉。

自然と向き合いながら作り上げる染物だからこそ、ふるさとの自然が変わらずにのこっていくことが必要という。

子の成長を願う親の祈りをこめ、自然とむきあいながら丁寧につくられる郡上本染。

冷たく清らかな水に鍛えられ、多くの人の想いをのせた鯉のぼりが、皐月の空を泳ぐ姿を思い浮かべて、郡上の町をあとにした。


<2017年 春号 Vol. 36 27-30ページ掲載>

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