2018.12.13

美容と健康

だんらん編集部が選ぶ!日本列島・湯治の湯7選

写真は秋田県・玉川温泉。年末、1年の疲れを温泉の効能で回復させたいと思う気持ちは、老若男女を問いません。

腰痛、疲労回復の湯治

肌に触れる空気が冷たくなりはじめ、待ちに待った温泉の季節が到来しようとしています。

今では短期間での利用客が多くなった温泉ですが、昔は長期滞在して病や傷の治療をする湯治として盛んだったといいます。

そこで、私たちが抱える“からだの悩み”に効能があると言われる、全国の湯治の湯7選を北からご紹介しましょう。


北海道 ニセコ 薬師 ( やくし ) 温泉
日本三大秘湯のひとつで国民保養温泉地。浴槽の直下から温泉が湧き出す源泉かけ流しの温泉です。
湯治利用客は近所の農家の方たちが多く、農作業で痛めた腰や関節の痛みを和らげるため、家族みんなで湯治に来るそうです。

[効能]腰痛、関節炎、皮膚疾患など


秋田県 玉川 ( たまがわ ) 温泉
八幡平焼山から湧き出る源泉「大噴の湯」は、強い酸性の泉質で、多くの病気の治療に効果があるといわれています。
もともとは、硫黄の採掘をする炭鉱夫が、体のしびれや掘削の疲れを癒すために通っていたそうです。

[効能]疲労回復、慢性疲労、神経痛、神経麻痺など




写真は言わずと知れた群馬県・草津温泉。温泉街の代名詞ともいえる町並みは、どこを見ても湯気が立ち込めています。

動脈硬化、皮膚病、痛風の湯治

山梨県 ( ます ) ( とみ ) 温泉
山間の静かな温泉地で、武田信玄が金山開発中に発見した隠し湯ともいわれ、効能の高さから湯治場として栄えました。
今では、内臓の病気に効果があると期待され、多くの人々がこの地を訪れます。

[効能]動脈硬化、糖尿病、痛風など


群馬県 草津 ( くさつ ) 温泉
草津温泉の中心付近にある「湯畑」と呼ばれる源泉が有名で、年間1万人を超える湯治客が訪れていたと伝えられています。
肌の乾燥やかゆみに困っている方たちが、潤いや保湿のために訪れるそうです。

[効能]皮膚病、リウマチ、高血圧、動脈硬化など


愛媛県 道後 ( どうご ) 温泉
3,000年の歴史を持つ日本最古級の温泉として知られ、夏目漱石や正岡子規が訪れたことでも有名な湯治場。
今では、痛風や高血圧症などの生活習慣病に悩む方たちが、古の湯で療養しようと集まるそうです。

[効能]痛風、高血圧症、消化器疾患、リウマチなど




別府温泉の源泉の中でも、もっとも“冷え”に有効とされる「海地獄」。温度はなんと98℃で誰も入ることができません。

血行促進、冷え症の湯治

鳥取県 三朝 ( みささ ) 温泉
源頼朝の家来が、夢の中で白狼に「温泉が湧き出ている」と教えられたのがはじまりといわれています。
全身の血流を良くする効果があるとされ、昔から体のふしぶしや足に病気をもつ方が療養していたといわれています。

[効能]血行促進、消化器疾患、肝臓疾患、胆道疾患など

大分県 別府 ( かん ) ( なわ ) 温泉
8つの温泉地が集まる別府八湯は、日本一の源泉数・湧出量を誇ります。
中でも、街全体を湯けむりが包む鉄輪温泉は、古くから湯治の街として栄え、農家の方たちが冬の農閑期に、寒さで冷えたからだを温めるため長期滞在していたことで有名です。

とくに、最も冷えへの効能があると言われているのが、誰も入れない「地獄の温泉」。

鉄輪の地には、噴気、熱泥、熱湯が噴出し、その恐ろしい様子から「地獄」と呼ばれる、入ることができない温泉があります。その源泉は、地獄という名前とは裏腹に、体の冷えや疲労を癒す効能が非常に高いです。

[効能]冷え症、神経痛、肩こり、リウマチ、疲労回復など


<2013年 秋・冬号 Vol.22 27-28ページ掲載>

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